今朝のニュースです。
PCR検査において人為的なミスが発生し、陰性である方が陽性と判定された事例が判明しました。
当初28人陽性と発表していたが、再検査により24人が陰性と判定された、という内容です。
その中には、入院先で2時間だけですがコロナ陽性の方と同室となった方もいたそうです。
前の記事にも書きましたが、PCR検査はそんなに簡単ではないのです。
A液入れて混ぜる→捨てる→B液混ぜる→捨てる→C・D・E液混ぜてPCR装置にセットしてスタートを押す、そんな検査です。
A液混ぜる、の様な液体を混ぜる時にはマイクロピペットを使用します。
先端にはチップ、と呼ばれる使い捨てのカバーを装着し、1回吸う毎に付け替えます。
(AskulさんのHPからの掲載です。色によって1回に吸える限界量が異なります。)
今回のミスは、
A液を吸引→陽性の患者さんの検体に混和
チップを交換をしないままB液を吸引→B液の中にコロナウイルスが入ってしまう。
その結果、以降の患者さんがすべて陽性となった、このような経過であったと予想します。
「コンタミネーション(contamination)」の略称で異物混入を意味します。
大学生は「何にコンタミしている?A液?B液?C液?」原因を探すために、各液のPCR検査をします。
学生にとってはこれも練習です。これを繰り返して上手になっていきます。
(誰がコンタミさせたか、の犯人捜しでもあり、自分でないことをただただ祈る、そんなPCRです。)
今回は疑わしい材料は全廃棄となったと思われます。
A液入れて、B液入れてと・・・ほぼ同じ作業の繰り返し。
それが朝から晩まで、1か月継続、検査員さんたちは限界なんだと思います。
一刻も早く収束することを祈るばかりです。