先程の記事で我が家の”もなか”の胸部の写真を載せました。
同じ写真に赤丸をつけました。
ココ、明らかに異常なんです。
部位は胸骨。背骨の反対側、胸の真ん中にある胸骨の一部です。
骨融解像とも言えます。大型犬で骨が破壊されている、これはかなりヤバい癌も考えられる状況でした。
実は2020年頃にはすでに兆候がありました。すでに4年が経過しているので、もう心配していません。
今となっては、老化に伴う骨の変形であった、と分かります。
では発見した当時これを白黒つけるには、どんな手順が必要であったかを想像して書きます。
①針を刺して組織を採取しそれを病理検査する、生検が必要となります。
細い針では少しの材料しか採取できません。
太い針で複数回刺すことで、正確な診断に近づきます。刺す場所が骨、となると、骨を貫通する特殊な強い針を使う必要があります。
→大学病院で全身麻酔で実施することになったと思います。
生検の結果が良性であったら、「良かったね」で終わりです。
②生検の結果が悪性であったら、手術で切除することを考えます。
腫瘍部分を切除して、その空間を金属のプレート等で埋めたのかな?と想像します。
そんなことして息はちゃんと吸える?という疑問が生まれるほど切除が難しい部位だったと思います。
③切除できない、あるいは、手術をしない場合は、放射線治療が考慮されると思います。
この地域で放射線治療が可能な施設は岐阜大学です。
3-5週連続で毎回全身麻酔して実施したと思います。
①、②or③を実施しても、若齢かつ大型犬の骨の癌は、予後が悪い=治らない、ことが多いです。
かなりの費用と侵襲を与えても治らない、という未来が推測されました。
私は、②③はやりたくない(おそらく短期的な延命にしかならない)。
悪性であっても次に進まないと決めているなら、白黒つける必要もない=①も必要ない。つまり、何もしない、でした。
今結果を出すのには大変な労力が必要である。
しばらくすれば結果が分かる。良い結果なるか、悪い結果になるかは分からない。
この場合、どうお話をするべきかいつも悩んでおります。