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麻酔下での歯科処置① 重度歯周病の場合の概念
2017.10.10.
昨日は臨時休診でした。
”もなか”の腫瘤を摘出しましたが、実家のトイプードルの歯科処置も行いました。

こんな歯です。


実は、今回で3回目の歯科処置です。
過去の抜歯処置により歯の本数は少なくなっています。

自宅でも頑張ってケアしていますが、最近は口を触られるとキャンというようになりました。
重度の歯周病に分類されます。



ある程度キレイにした後の上顎の写真です。
一番左の大きな歯の歯根は大きく露出しています。歯肉もボロボロです。
左から4番目の小さな歯は歯肉から浮いているように見えます。

歯槽骨の状況を確かめるためにレントゲンを撮りました。


本来の歯槽骨の位置が赤いラインです。
歯は歯槽骨にしっかりと突きささることで、力を加えることができます。

青いラインが現在の歯槽骨のラインです。
すべての歯根の回りが空洞です。
表現するなら歯槽骨に歯がのっかっているだけです。

残念ながら、すべての歯が抜歯の対象になります。


歯が悪くなるの虫歯です。
歯肉・歯槽骨が悪くなるのが歯周病です。

犬は歯周病になります。(虫歯にはほとんどなりません。)
ヒトと同じく、歯周病となり、歯肉が後退した場合に、歯肉・歯槽骨を再生させるすべはありません。
そのため、治療の選択肢は「抜歯」しかありません。

乱暴な言い方ですが、歯が無ければ歯石は付着せず、再び歯周病になることはないのです。
逆に歯を残した場合・・・
歯肉が後退した歯には、深い歯周ポケットができます。この歯周ポケットを毎食後、歯間ブラシで掃除できますか?
現実的には不可能です。

ある程度重度の歯周病の場合は、いかに抜歯をするか、という方針で処置を行います。



処置後の写真です。
今回で3回目の処置でしたが、飼主さんは『できるだけ歯は残してあげたい』と抜歯には消極的でした。

随分歯は少なくなりましたが、歯がない=歯周病が再発しない、という点で、今後快適な暮らしができると思います。

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